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Top > JOBS & STUDY > エンタメ業界のお仕事 > 第4回:マネージャー篇

音楽・芸能といったエンターテインメント業界で働く人たちに、 本音で自身の仕事について語ってもらおうというのが、当企画。 第4回目は、スケジュール管理やライブの裏方まで、ミュージシャンを裏方でサポートする仕事、マネージャー篇。 インタビューに応じてくれたのは、渡邉葉瑠名さん。 エンタメ、とくにマネージャーやコンサート制作に関わる仕事に興味を持っている方は必見です!

本番中に、観客が盛り上がっている様子を舞台袖から見ると、嬉しくなりますね。もう楽しいことしかないです。

――新人バンドの担当や、マネジメント補助をしているとのことですが、具体的にはどんなことをしているのですか?
渡邉:「グミ」「OH!!マイキーズ」という札幌在住の新人バンドを担当しておりまして、その2組の飛行機の手配などの交通のサポートをしています。あとはスケジュールの管理や、現場での写真撮影、物販のお手伝い、機材を運んだりすることもありますね。めずらしいパターンだと、マネージャーもステージに立つ珍しい編成のバンドもいるので、そのときは舞台袖での対応もしています。
  • グミ

  • OH!!マイキーズ

――マネジメントの枠を超えて、たくさんのことをやっているのですね。
渡邉:特殊なバンドが所属しているので(笑)。他ではあまりないようなことをするのが多いですね。
――マネージャーが舞台に立つというのは、特に何をするのですか?
渡邉:VJといって、映像を操作するものなんですが、それをマネージャーがやるっていう。そんなことするのは、うちの所属バンドくらいですかね(笑)。
――新人バンドが札幌にいるということで、現地に行くことはあるのですか?
渡邉:向こうに行くことはないですね。ただ、最近そのバンドがこちらでライブをするようになり、認知度も上がってきたので、都内でできることをサポートしています。
――仕事をしていて良かったなと思う点、やりがいを感じる点がありましたら教えてください。
渡邉:専門学校時代に、よくライブに行っていたバンドと、偶然ながら所属バンドが共演して、その打ち上げでお話ができたことですかね。あとは本番中に、観客が盛り上がっている様子を、舞台袖から見ると、嬉しくなりますね。会社にいても、ワイワイとした雰囲気で仕事をしているので、もう楽しいことしかないです。
――これまでに共演したアーティストをいくつか教えてください。
渡邉:うちの所属に、かりゆし58がいるのですが、そのつながりでMONGOL800や、BEGINなどなど……。直接話すことはあまりないですけど、ライブを観て、いいなって思いますね。
――逆に仕事をしていて、大変だったなというエピソードはありますか?
渡邉:専門学校を卒業したとはいえ、現場慣れしていないのがありました。学生の間に、『サマーソニック』などのライブ研修も参加したのですが、そこでの動きと、実際の仕事での動きは、まったく違うんですね。特に気配りという点が大きくて、そういったことから、大変だなとは思いました。あとは、CDをリリースするまでの流れをつかむのに、ざっくり学校で勉強はしたものの、実際仕事としてやってみると、こういう違いがあるんだなと。
――慣れていくために、なにか実践したことはありますか?
渡邉:とにかくメモをとりましたね。ささいな打ち合わせや会話でも、携帯で録音して、あとから聞きなおしていますね。その場やあとから聞いた内容を、ノートに走り書きでもいいんでメモして、たまに見返したりしています。
――そのノートは今何冊くらいあるんですか?
渡邉:そうですね……、5冊くらいはあるのかな? でも、1文字しか書いてないページもあるので、空白も多いです(笑)。
――夜遅くまで仕事をするのは、どんなときですか?
渡邉:次の日がライブだったりすると、物販関係で倉庫から物を集めるだとか、商品パネルを制作するだとか。そういうときに、残ったりします。先輩に仕事を頼まれて、作業をしているうちに、終電がなくなってる!?なんてこともありました。
――普段から仕事をするうえで、意識していることはありますか?
渡邉:上司を見て勉強する、あとはとにかくリサーチをしますね。流行りのバンドや演奏スタイルを、テレビの音楽チャンネルやインターネットで調べています。
――社員みなさんが、そういったメディアでチェックをしているんですか?
渡邉:そうですね。所属バンドが出演しているから観るのもあるんですが、それ以外でも、頻繁に観ていますね。上層部になると、関係者同士のやりとりで情報も得られるのですが、まだそんなこともできないので、たくさんのところから調べています。
――今後こうしていきたいなっていう思いがありましたら、教えてください。
渡邉:今は新人バンドの担当、とはいってもデスク業務が多いんですが、そのバンドを売り出すことですかね。いつしか、一緒に全国ツアーを回れることもできたらいいなと。とにかく、日々の仕事を頑張ろうって思います。

もっと気楽に、自分楽しんだ者勝ちみたいな感じで

ーー音楽の専門学校を選んだ理由を教えてください。
渡邉:たぶん、誰しもが思うんですが、バンドのライブを観て……ちょうど横浜アリーナでやっていて、そのときに照明もきれいだしスタッフさんもたくさんいて、そこで考えたのが、スタッフさんだったら無料でライブが観られる、というバカな考え方です(笑)。
――タダでライブが観られるから(笑)。
渡邉:そうですね。高校3年生の途中まで飲食(関連の学校志望)だったんですけど、急に方向チェンジして、ESP学園に入りましたね。
――なぜ数ある音楽の専門学校の中でESP学園を選んだんですか?
渡邉:特にないんですが、他の学校の資料請求をしてなかったんです。ESPだけ資料請求してみて、ここでいいんじゃないかな、ということで。
――入学する際に不安はありましたか?
渡邉:ほんわかしつつもピリッとした感じだったので上手くやっていけるか不安でしたし、最初から先生には“辛いよ”と言われていたので、私はけっこう適当に初めて、やめるというのが高校生のときまであったので、これはたぶん続かないだろうなと思いつつ入りました。
――渡邉さんが在籍していた「コンサート制作コース」ではどういったことを学びましたか?
渡邉:ライブを1から作るということで、とても勉強になっていたんですけど、実際に2年になったら、計6回くらいESPのライブ実習があったりして、制作に関してとても勉強になりましたね。
――本番(実習)がたくさんあるのが良かったわけですね。
渡邉:そうですね。そこまで行く過程が一番大変だったので、そこは出演者を決めるにしても、コンセプトを決めるにしても、たまにみんなと、ものすごい喧嘩をしたりもしたので、そこは、めちゃくちゃ青春した感があります。
――続いて就職活動についてなんですけど、どのくらいの企業を受けましたか?
渡邉:実は、今入っている会社の前に一度受けただけで(笑)。まず最初に受けたところが、男性しか募集していなかったんですが、関係なく書類を送ったんですよ。そしたら書類は通ったんですけど、面接で落ちてしまったんです。それで、キャリアサポート(セクション)に相談しに行って、“何かありますかね?”と聞いたら、“ここがいいんじゃない?”、と言われたので、今の会社に関して所属バンドは知っていたんですけど、それ以外ぜんぜん知らなくて、こんな会社あるんだって思いながら受けたら受かりました。
――いつぐらいに決まったんですか。
渡邉:2年生の冬、11月とか12月ぐらいに面接をして受かりました。
――具体的に就職活動で気をつけたことはありますか?
渡邉:面接で、声が小さいのは絶対に落ちると思っていたので、とにかく声を大きくしたのと、面接官の人にノリを合わせるのを気をつけましたね。
――ノリを合わせるというのは?
渡邉:面接官の方が、とてもフランクな感じの人だったので、それに合わせました。
――何か就職活動でアドバイスはありますか?
渡邉:私の会社だけかも知れないんですが、硬く行くほうがダメというか、もっと気楽に、自分楽しんだ者勝ち。みたいな感じで行くといいかもしれないですね。
――休日はどのくらいありますか?
渡邉:基本は土曜、日曜休みなんですが、イベントがけっこう土曜・日曜に入ることが多いので、例えば、8月はフェスが多いので月に2日くらいですね。もちろん、土日全部休みという月もあったりしますよ。
――休みの日は何をしているんですか?
渡邉:CD屋さんに行ったり、漫画を読んだりとか。あとは、ほとんどお酒を飲みに行ってますね(笑)。
――飲むのは好きなんですか?
渡邉:会社の人がお酒をすごい好きなので、その流れで私も好きになっちゃいましたね。
――ちなみに好きなお酒は?
渡邉:ビールですね(笑)。おつまみもなしでずっと飲んでいられます(笑)。
――最近面白い漫画は何ですか?
渡邉:『東京喰種』とか『亜人』ですね(笑)。
――なぜ、この業界を目指そうと思ったんですか?
渡邉:私が工場に入って働いてもあんまり続かないだろうし、高校生のときに飲食店でバイトしていたんですけど、働きたくないと思っていたんです。それで何が好きかと言われたら音楽が好きですし、当時、高校生のときは、コピーバンドもしていたので、だったら、好きなことを仕事にしたらあんまり良くないって言うけど、とりあえずやってみようかなというレベルで目指しました。
――現在、楽器はやっているんですか?
渡邉:実は、さわらなすぎて何もできなくなってしまったんですよ(笑)。現在、再度勉強中です。
――ちなみに誰のコピーを?
渡邉:めちゃめちゃミーハーなんですけど、UVERworldとかやってました。
――何の楽器を担当していたんですか?
渡邉:ドラムとベースをやっていました。もうできませんけど(笑)。
――学生時代の授業や実習で思い出に残っていることは?
渡邉:今でもそうなんですけど、マネージャーを志望していたので、学生のときに、ライブをやるにあったって制作とか運営とか、いろんな割り振りをみんなでするんですけど、卒業前のライブで出演者担当になったことがあって、本番が終わったあとアーティストさんに“お疲れ様でした”とあいさつしたら、“今日ついてくれてありがとう”と出演者に言われたときは、やってよかったと思いましたね。

最初は業界用語が多くて、何を言っているのかわからないことがあったり、辛かったりすることがあるかもしれないけど、やっぱり楽しいことしかないので、それを乗り越えて、一緒に仕事ができたらいいなと思っています。

ーー会社が行なっている事業についてお聞きします。主にどんなことをしているのですか?
渡邉:レコード会社なのでCDを流通していて、その中で、所属のバンドがいまして、私がメインで関わっているのが、4バンドくらいですかね。そのアーティストのマネージメントをしています。
ーー飲食にも関わっていると思うのですが、(飲食の)仕事に関わることはあるんですか?
渡邉:飲食のほうは、今フェス等に出店していまして、今年ですと、『Rock in Japan』とか『ビバラロック』とかですかね。スタッフは店舗の方々に行ってもらうんですけど、人が足りないと。こちらからも手伝いに行きますね。
ーーなるほど。会社にはどんな職種があるんですか?
渡邉:会社に直接スタジオが付いていまして、そこでレコーディングができるんですけど、エンジニアがふたり、映像のディレクターがひとり、主にPVを撮っています。あとは各担当アーティストのマネージャーがいて、CDの出荷を担当する人がいる感じですかね。簡単に言うとこんな感じです。
ーーいろんなことをやっているんですね。
渡邉:そうですね。ミュージック・ビデオに関しても、うちの会社のディレクターが撮影して、CDを出荷するにしても、エンジニアが担当していて。うちからCDを出すっていう流れになっていますね。
ーー外部からスタッフを呼ぶことはないんですか?
渡邉:それもあります。手一杯過ぎて外部から呼ぶってことはあるんですけど、会社内でできるのであれば、(社内スタッフで)すべて行なっていますね。
ーー会社の雰囲気はどんな感じなんですか?
渡邉:とにかく女性スタッフが多いんですよ。なぜか男性スタッフが入ってこないというか。女性スタッフが多すぎて、女子高みたいになっていますね。年齢層が若いので、元気すぎてうるさくなっていますけど、楽しいです(笑)。
ーーそうなんですね(笑)。ひとり何アーティスト担当しているんですか?
渡邉:所属のマネージャーさんは、ひとり1バンドですね。私だけ、少し関わっているバンドも含めたら、4バンドいますね。
ーー多いですね。
渡邉:だんだん増えていくんですよね(笑)。やっといてって任されて、気づいたらっていうことが多いです。
ーーそんな中、他の会社と比べていいところを教えてください。
渡邉:他社さんがどんなことをしているのか、完璧にはわからないですけど、こんなに自由に仕事をさせてくれる会社はないと思っています。若手の社員から意見が出たときも、上の人は耳に入れてくれるので、とても嬉しいですね。
ーーでは最後に、この仕事を目指している人、または読者にメッセージをお願いします。
渡邉:最初は業界用語が多くて、何を言っているのかわからないことがあったり、辛かったりすることがあるかもしれないけど、やっぱり楽しいことしかないので、それを乗り越えて、一緒に仕事ができたらいいなと思っています。

渡邉さんがいつも持ち歩いてる道具

  • ・ノートパソコン
  • ・電卓
  • ・手帳
  • ・携帯電話(スマートフォン、ガラケー)
  • ・充電コード

企画、インタビュー&コーディング:ESPミュージカルアカデミー Webクリエイター科学生

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