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TRIAL SESSION By SACHIKO vol.6 セッション4 〜こだわり〜

第6回目は、3月10日に行なわれる学校主催のファイナル(プレゼン・ライブ)を2週間後に控えた2月23日のセッションの模様をお届けします!
たかが1小節、されど1小節……こだわることって大事なんですが、バンドという枠組みにおいては、それをどう着地させるかも大事。
どういうオチになったのでしょうか。

 「ツ」問題で2時間

SACHIKO:今日はアレンジだよー!

川端はるか:火曜日にスタジオ入ったんですけど……。

川田布美香:なんか「Overdrive」のキメについて2時間ぐらい話しあった。

SACHIKO:深いね。(笑) 1小節分とかについて?

川田布美香:1小節。ちょうど曲が始まる前の♪ダダスタッタッタ♪っていうキメを♪ダッツダッタッタ♪に合わせるか、♪ダダスタッタッタ♪にするかっていうところで、さらに止める……ニュアンスの問題ですね。♪ダダツタッタッタ♪ていうのを最後まで、次の小節をいくつまで伸ばすかっていうのと、キメ自体がスタッカートなのかとか……。

SACHIKO:それって行き詰まってない?大丈夫だった? 解決したの?

川端はるか:してる(笑)。私は、あれは8分でいいと思う、最後のところは。

川田布美香:最後はキレイすぎず、最後の小節まで若干伸ばすけど、Overdriveにかぶらないように。

川端はるか:♪チャチャチャチャンチャンチャン♪、Overdrive。

SACHIKO:ここで聴いてる感じ、すごいきれいじゃん。

川端はるか:で、リズムは収束したんですけど……。

川田布美香:で、弾き方が……。

川端はるか:裏が♪ジャジャジャジャ♪……なんか、私わかんない。

川田布美香:なんか最初の♪スッチャチャチャ♪、そこに「ツ」が入っているのが気になったみたいで……。

SACHIKO:ここハネたくないのにハネてるよ。

川田布美香:休符間をオルタネートにするか裏にするか……このふたり(川端はるか&石倉未来)は裏みたいな。

川端はるか:裏を意識してるんですけど、わたしは♪ダダッタッタッタ♪なんか♪ダタスチャンチャンチャン♪とかじゃなくて、♪ゴーン♪みたいな。

SACHIKO:この感じだったら、ダウンで出したほうがいいと思うんだけど。

川端はるか:ですよね。この「ツ」問題。

SACHIKO:「ツ」(笑)? じゃあ、そこあらためて聴こうか。

川端はるか:はい(笑)。ずっとそこだけで2時間。

SACHIKO:きょうは2時間取れないからね(笑)。

川端はるか:もう取りたくないです(笑)。

川田布美香:途中で話がカラまったよね。

SACHIKO:そうなんだ。(笑)

川端はるか:それはいつものことなんですけど……。

川田布美香:異常だった。「待って待って」みたいな。

川端はるか:「どういうこと?」みたいな。本当は曲作りをする予定だったんですけど。

石倉未来:ちょっと軽く練習しようのつもりが、2時間それに使うみたいな。

SACHIKO:どうしてもそこから動けなくなったみたいな?

川端はるか:未来がコーラスを増やしたんで(未来が)それで練習したいって言って、私は練習する気なかったんですけど、やろうってなったらこうなった。コーラスどころじゃなかったよね(笑)。

SACHIKO:でもいいよね! そういうやりとりも。

(セッティング中)

SACHIKO:Phaenna Elebosはパンク・バンドとして認識してていいんだ?

川端はるか:パンク・ロックです。3ピースって言いたくないんで革ジャン着て、見た目もパンクにやってます。

SACHIKO:音もいい感じになってきたね。研究した?

川端はるか:JCのクリーンのココっていうのがわかってきた。ずっとフラットにしててそれを聴いてたから、ココっていうのがたぶんわかってきたのかな。

SACHIKO:基準ね。

川端はるか:基準の音がちゃんとわかってきた。

SACHIKO:いいですねぇ、楽しいですねぇ〜。じゃあ♪ダタツダダツタッタッ♪!(笑)

川田布美香:ワンコーラス?

川端はるか:ワンコーラスやろう!

川田布美香:じゃあいきます!

(演奏中)

川田布美香:普通にきれいに止まった。

川端はるか:未来ちゃん音、ブリっとし過ぎてるかもしれない。

SACHIKO:ブリっとしててバタ(川端はるか)の歪みとの馴染みを考えた上で方向性はいいんだけれど、ちょっとレベルを下げるかプレゼンス、トレブルを少しずつ下げてあげるかしてみよう。

川端はるか:考え過ぎてるんだって。

川田布美香:二人がばらばらになってなければ、どうなってもいい(笑)。

川端はるか:やるぞ。

川田布美香:考えるよ、考えない。

川端はるか:どっちよ(笑)。

(演奏中)

どっちにするかはバンドで決める

SACHIKO:すごいカッコ良く鳴るようになってきたけど、音量のバランス差で馴染んでないっていうのがあったから、もっとバタが鳴らしてる音に合うベースの音を微調整しながら、1小節問題、やっぱり掘り下げたほうがいいかも。合わせようとしてるのは把握し合ってるの? 共有はしてる? 実践してみてちょっとずれてるだけ? ちょっとなんか腑に落ちない感じ?

川端はるか:ここの件に関して今までそんなに気にしてなくて、気にしちゃったらヤバい。

SACHIKO:ハマっちゃたのね。まだ引っかかりそう?

川端はるか:いや、そんなに気にしなくていい……うーん、なんかあった、今?

川田布美香:なんかある程度の決めごとを作ってないと、毎回毎回バラバラなのは良くないかなと思って。ライブはその時のノリでいいって話かもしれないけど、キメの部分はどうであれ決めないとって感じじゃないですか。この間の話し合いでも、「止めたらパンクじゃない」とか話があったけど、毎回違うのがよくないかなと思って。結局、長いのもあり短いのもありみたいになったから、私は最終的にみんなが合ってればいいかなって。止めたくなければ伸ばしたところで合ってればいいし、それでOverdriveの言葉が消えなければいいかなと。♪ジャジャジャジャ♪って切り過ぎない感じでいこうみたいに落ち着いたから、それならそれでいいかなという……。

SACHIKO:どうやりたいかっていう意志も大事だけれど、次の目標はプレゼン・ライブ(3月10日に行なわれる業界関係者向けのライブ)ってなった時にみんなが考えるようになったのは、聴きやすさじゃん。どうやったらこのOverdriveっていう言葉がより聞こえるようになるかなっていうのがあって考えてるわけでしょ。だから自分が今の段階の「Overdrive」って言う前の♪ダッダッダッダッダ♪を聴くと違和感がちょっとあって。まだちゃんとハマってないっていうのもあるかもしれないけど、止めるなら止めるで100%止めてほしいし、伸ばすんだったらがつんと伸ばしてほしいし、ちょっとした迷いが音に完全に出てるから。全然止めてもカッコいいと思うのよ。どっちにするかはバンドで決める。ちゃんと決める。それがプレゼン用のキメでもいいし、ライブはもっと伸ばしたいんだったら伸ばせばいいし。今は止めようとしてるんだよね?

川端はるか:これまで伸ばしてたのを……。

石倉未来:ピタって止めるのが嫌みたいになってたの?

川端はるか:なんか、勢いでやってるから伸ばしてっていうのもあるんだけど……。

SACHIKO:♪ドゥドゥドゥドゥ―――ン♪というよりかは♪ドゥドゥドゥドゥ―ン♪。一度それを基準にしていい。で、音をちゃんと止める、ミュートする。3人ちゃんと止める。

川端はるか:むずい。

石倉未来:なんかここきた瞬間(手が)じわっとなる(笑)。

川田布美香:止めなきゃ、みたいな。

(演奏中)

SACHIKO:今のは流れがきれいだったね。バタちゃん、ちょっと音がこぼれてもいいわけ。(バタちゃんだけ)ちょっと長かったけど、あのくらい流れてもいいわけ。Overdriveって言うところで無音になるけど、その無音の中にもちゃんと音符があってほしいじゃん。それが今あった。イントロ・インがカッコ良く聴こえたわけはそういうことだと思うから。これ1案なんだけど、まだ追求してもいいし、なんかアレンジしてもいいし、どうなの? とにかく3人がカッコいいと思うことをやってほしい。

川端はるか:そういうニュアンスが別々に出るのより、止めるんだったら100%全部止めたいかな。

石倉未来:気持ちが表われてる的な?

川端はるか:そうそう、止めるとなったら止めないと。

石倉未来:プレゼン・ライブまで期間が短いから練習しなきゃじゃん。

川端はるか:うーん、わかんない。答えは何? 元々のパターンもありってこと?

石倉未来:ありだなと思って悩んでる。伸ばすとOverdrive(ってタイトルが)聴こえなくなりそうだなっていうのがあるけど。

SACHIKO:切り換えみたいなのは欲しいね。

川端はるか:区切り場所が違う。私以外は、Overdriveから曲区切りだよね?

川田布美香:止めるバージョンにするなら、♪ジャジャジャジャ♪って1回完結して、Overdriveで新しく始まってる感が出るよねっていう。

川端はるか:私はOverdriveって言うところまででひと括り、その後からが曲、みたいな。

川田布美香:じゃあどうするっていう……平行線。

川端はるか:何がいいのか、わからなくなってきた。

SACHIKO:それぞれに解釈の違いがあるけど、Overdriveっていう言葉が聞こえたらいいなって言うのが最重要じゃん。であれば、バタ(川端はるか)が決めたらいいんじゃない。権限は私にあると思って、ちょっとした覚悟を決めたりする場面も必要だよ。じゃないと終わらないから。一旦決めるとかでもいいから。

川端はるか:なんかスタジオ終わった後に、私のこのどうしたらいいかわからないというか、全部ブーブー言うと人生相談みたいになっちゃうから……一回やめよう。

SACHIKO:どうしたらいいかわからないっていう状況でこの話を区切れないなら、ふたりに委ねてみたら?

川端はるか:こうしたいっていうのはあるんですけど、それを言っていいのかっていう。

SACHIKO:言っちゃえばいいじゃんよー!(笑)

川端はるか:言ってるんですけど、えーってなってるのにそれを突き通してもいいのかなっていう。……そういうこと。

SACHIKO:そういうことか。そういうことはバンドで話さないといけないね。それは第三者が入ってどうこうじゃないからね。

川端はるか:だからこうなってます。

SACHIKO:なるほどね。でもこれファイナル(プレゼン・ライブ)でやりたいから、ファイナルまでにはちゃんと収めなきゃいけないじゃん。

川田布美香:来週の木曜日にちょうど最終リハがあるから、そこまでに完全に決定していかないと。本当に最終調整っていう感じなので、そこで(山本)英美先生とかに観てもらうとか。

SACHIKO:どうしても決められなかったら先生に、「客観的にどうですか?」って聞けばいいじゃん。先生は味方なわけだから。

川端はるか:はい。

SACHIKO:バンドで決めるのが一番いいんだけどね。いずれにしても、今日はこの件、終わらないね(笑)。

川端はるか:違うことをします。

SACHIKO:でもなんか、話してる内容が段々レベルが高くなってきてていいと思うよ。

6回目を終えて

クリエイティブなことにおいて、絶対的な正解、はありません。
でも、決めないと、前に進めない。
そして、バンドのことは、バンドで決める。
でも、自我やバンド内の力関係が複雑に絡み合って、なかなか決まらない。

みなさんも経験ありますよね?

今回は結局、結論が持ち越しという状況になってしまいましたが、
ファイナル(プレゼン・ライブ)までには、何がしかの結論を出してくれることでしょう。

SACHIKOさんの言う通り、話の内容のレベルが高くなってきていることに嬉しさを感じつつ、
結果、バンド内の空気が悪くなるようなことだけにはならないようにしてほしいなと……。

というわけで、次回のセッションもお楽しみに!

TRIAL SESSION By SACHIKO vol.6

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