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TRIAL SESSION By SACHIKO vol.4 セッション2 〜ヴォーカル・レッスン&アレンジ〜

第4回目は、1月23日に行なわれたスタジオでのヴォーカル・レッスン(1回目)とアレンジ・セッションの模様をお届けします!
ヴォーカル・レッスン:テクニック的なことはもちろん、マインド的なことも含めて、やらなければいけないことはたくさんありそうです。
アレンジ:ちょっとしたことで、曲ってずいぶん変わるんです!

ヴォーカル・レッスン

SACHIKO:ストレッチをしよう。ストレッチして身体を柔らかくしていくのはすごくいいことだから、できれば習慣づけしたいかな。

川端はるか:へぇ〜、しないとヤバいですか?

SACHIKO:うん。肩こってたり、上半身重いと、喉が開かなくなっちゃうわけ。だから上半身とか腰とか、すごくほぐして。首も回すだけでもいいから。それから、例の発声(笑)。(喉が)痛くなっても大丈夫だから。喉を震わせるイメージでしゃがらすというか、口に空気砲があるイメージでお腹に力を入れて「ネーーーーイ」って、最後に、くっと力をいれると。せーの。

ふたり:ネーーーーイ(発声)。

SACHIKO:最後、息を止めた後に、ちょっと置くイメージ。

川端はるか:余韻?

SACHIKO:うん。ちなみにこの教え方をしてる人が、キリガヤ先生っていう人で男性の方なんだよね。

(10分 休憩)

SACHIKO:今日の練習曲は、「GLAMOROUS SKY」(NANA starring MIKA NAKASHIMA)。はるかちゃんはギター&ボーカルだから、動きながらリズムとったりして、感情入れて歌ってみて。やっぱ、人目を気にせず歌えるようになりたいじゃん。この曲は私の歌、と思ってやって。

川端はるか:えー(笑)。

(歌)

SACHIKO:まだ照れてるでしょう? 1回、私が歌っていい?

(歌)

SACHIKO:歌えねー(笑)。(はるかちゃんって)声量けっこうあるんだね。

川端はるか:最近、うるさいって言われます。

SACHIKO:下(ロー)が出るんだね。私はあそこまで下出ないから。低いほうが合ってるんだね。

川端はるか:女の人の歌は、あんまり得意ではないです。高いんですよね。

SACHIKO:こういう声質ならいいとかってあるの?

川端はるか:GLIM SPANKYとか。高いけど、キーは低音でいってるじゃないですか。だから、カバーしてる曲とかで、ローがベースとかぶっちゃうんですよ。メロ・ラインでがっちゃんこしたり、マイナーな曲を歌った時にダダかぶりになっちゃったりとか。

SACHIKO:「GLAMOROUS SKY」聴いてて思ったんだけど、中島美嘉に寄せてるよね。飲みの席とかならそれもいいけど、ボーカル・レッスンということであれば、もっと自分の歌い方で歌ったほうがいいよ。カラオケのうまい人ではなくて、人の歌なんだけど自分のものにできる人が、人に感動を与えられる歌い手だったりするから。上手い下手じゃなくて、個性があっていいと思うから。キーもそういう観点で上げ下げしたほうがいい。なるべく、自分のオリジナルだと思ってほしいの。特に感情の置き方とか。

川端はるか:はい。

(歌)

SACHIKO:曲の冒頭「開け放した〜♪」の最初の「あ」、母音の「あ」を下から(言葉を)持ち上げるイメージで。言葉の頭を意識してみて。そうすると曲が平坦に聴こえなくなってくる。それと、身体で表現したりだとか頭の中でイメージして歌うと、そのまんま言葉にそれが出てくるというか、すごくグルーブ出てくるから。

(歌)

SACHIKO:いい感じ。あとは、最後。なんかふわっとして終わってるから。ウィスパーで終わるにしても声がどんどんデクレシェンドしていって終わったとしても、ちゃんと意識して終わる。「君はCLEVER〜♪」で、ちゃんと(句読)点を作ってあげる。「AH, REMEMBER〜♪」部分なんか、曲中で気持ちいい音符の伸ばし具合いってあるじゃん、メロディの。センスもあるかもしれないけど、もうちょっと伸ばしてもいいところがあるわけ、サビ前とか。「フラッシュバック〜♪」とか、破裂音とかはもっと破裂して良くて。……「飛び出すGO〜♪」とか言葉の通り、GOって行かせるイメージで歌うと、もっと表情がついてくるから、その言葉の破裂音はもっと極端にやっていいのと、そこがアクセントになるから。あとは、さっきも言ったけど、言葉の最後にちゃんとピリオドを付けてあげる。で、ピリオドをつけるって意識してると音が不安定になりにくくて、揺れにくくなる。っていうのを踏まえてやろう。この考え方というか意識は、どの曲にも活かせるから。

(歌)

川端はるか:最初は棒読み感が強くて……。

SACHIKO:フラットだよね。その感覚がわかるんだったら、どんどん改善っていうか、いい風に作っていけるから。

川端はるか:(録音したものを聴いて)毎回、ビックリするんですよ。こんなに棒読みなんだって。歌ってる時は、集中してわからないんですけど。

SACHIKO:思ってたより、もうちょっとイケてるだろうみたいな?

川端はるか:音読の方がまだましだと思う(笑)。

SACHIKO:音読、やべーよ(笑)。でも今言ってることをそのままやるだけでも、サビがサビらしくなってくるから。……とあるヴォーカル・トレーナーによると、ABCのCがサビだとして、マイクの噛み付き具合いをレベル作ってる人もいたわけ。サビは特にマイクを食べるくらいの気持ちで歌う。実際カッと開けて歌うイメージを持つのもすごくいいと思うし。あと、この曲ってさ、「あの〜♪」っていうところがすごくサビっぽくなるポイントじゃん。そういうところを意識するといいよね。

川端はるか:次は、(学校の)先生に教えてもらった方法で歌ってみます。「バ」だけで歌うっていう。

SACHIKO:うん、いいよ。やりやすいので。ちなみに私のトレーナーの先生は「ダ」だった。

川端はるか:「ダ」か「パ」、あとはデタラメ英語。

(歌)

SACHIKO:次、「ダ」でやってみる?

川端はるか:はい。

(歌)

SACHIKO:「ダ」のほうがヌケいいね。とにかく母音をしっかり出すイメージ。……「あの虹を〜♪」のファルセット出す時って、どこに力入れてるの?

川端はるか:お腹に力入れてます。

SACHIKO:うん。「〜渡って〜♪」にフォーカスを当てるんじゃなくて、その前、ひとう前の言葉から準備を始めてると、そのまま安定して声が出せる様になるよ。トップに上がる前の言葉に力入れてあげるといいよー。あとはリズムだね。曲中にちゃんとリズムが鳴ってるのをイメージして。

川端はるか:一時期リズムがとれなくて、(イヤフォンで)片耳ずっと16クリック流してた時があって……。

SACHIKO:曲は流れてるわけだからこのサウンドがその中にある16を感じて、ビート感で歌ってみて。……他人の曲でも自分の曲でも、ハットやスネアがどのタイミングでアクセントを置いているのかを気にしたほうがいいと思う。「これ8じゃん。ズズチャチャ、ズズチャチャで入ってるじゃん」ていうののウネリが気持ちいいヴォーカルのメロ・ラインのアクセン・トポイントが出るから。あと、歌う時に首かしげるじゃん?

川端はるか:はい。

SACHIKO:間違ってても大丈夫だから、というか、自分がその瞬間納得いってなくても、一瞬で流れていくから、すぐに切り換えて。次、いい歌おうとか、次の行はしっかり歌おう、最後はしっかり歌おう、と切り換える気持ちを身に着けてると、例えばライブで歌詞とんだ、メロがとんだ、コードがとんだ時とかいう1秒があっても、次の2秒目で挽回できるから。しかし、ビフォー・アフターの変化が楽しいよね。

川端はるか:そうですね。

SACHIKO:サビがサビらしくなってるし、リズムもちょっと意識するだけで、ギター弾いてるからビート感ってわかるじゃん? それが歌でできてくるようになってくると、自分がギターを弾く時にアクセントを置く位置がはっきりしてきて、ギター1本でグルーヴ出せるようになるよ。

川端はるか:ありがとうございます。

アレンジ

ベースとドラムも合流し、後半はアレンジの時間。

(「Boy」演奏中)

SACHIKOさん、アンプやエフェクターを調整します。

(演奏終了)

SACHIKO:今さ、とりあえずヴォーカルとかぶってるかなっていう帯域を整理したんだ。上をちょっと削ったのと、(ベースに)サンズかけた時にローが出過ぎてたから、とりあえずアンプでローとミッドをちょっとずつ削って、サンズ押した時にボリュームデカくなり過ぎたから、レベルをちょっと落とした感じにしてみた。ライブだと、曲によって(全体の音質を)変えることはできないから、ベースとなる音質を研究しつつ決めていかないとね。声質は変えられないから、楽器の音質で聴きやすくしたいな。

川端はるか:ハイが出過ぎかな。キンキンするわけじゃないですけど。

SACHIKO:もうちょっとハイを抑えて、全体的にレンジ低くしたい?

川端はるか:でも、そうしたらかぶりますかね?

SACHIKO:いや、たぶんやりようはあると思う。下げ過ぎはしないんだけど、またちょっといじってもいい? いろいろやってみよう。

(演奏)

SACHIKO:ギターのローは程よく出したいんだけど、基本ベースの帯域にはかぶらないようにしないとね。後とは、音量。ギターはそのままとして、ベースをちょっと下げてみるね。

ということで、セッティング完了。いよいよアレンジに入ります。

SACHIKO:今日は、アレンジ触ったほうが意味があると思ったというか、本当にちょっとしたことで変わるなら、変えてみたいじゃん。
ここ変えたくないとか、もっとこうしたいとか、意見あったら言ってね。アイディアを自分が1回崩したりとかするから、それに対して、ここをもっとこうしたいとか出てきたらなお良し。3人の曲だからさ。
私の曲作り/アレンジのやり方としては、混雑してるなと思ったら、とりあえず間引くわけ。なんかちょっとハイが多いなと思ったらハットを間引いたりとか、ここはドラムそのままにして、ベースなくしたほうがいいなとか、ギター1回ミュートしようとか、そういうのをやっていって、一番歌が聴こえやすい、声が届きやすい、グルーヴが生まれやすいアレンジは、どういったアンサンブルなんだろうっていうのを、いろいろ間引いて、間引いてからまた足していく中で決めていくからね。
バンドの方向性というかカラーというか、Phaenna Elebosはそういう間引き方を好むバンドなのかなって、私の中では解釈してるから。そして、何に重きを置くか。サビをやっぱり聴かせたいから、サビに行くためにBがあって、Bってなんのためにあるかっていったら、サビへビルドアップするために多くは存在するじゃん。ていうのを、ちゃんとパートごとの解釈を共有して、曲をフルで作ってアレンジしていくっていうのを私はしたいな。
とにかく、何度でも変えていいし、それは自由だから。こういうシンプルなんだけどカッコいい、スタンダードな曲は特にね。

そんなSACHIKOさんの想いと熱で、今回アレンジが施されたのは、以下の通り。

バンド全体(アンサンブル)

  • ・基本、歌とドラムが中心となりどしんと腰を据えた中、ベースとギターの出し引きでシンプルにアレンジする方向性で考えた。
  • ・テクニカルなアレンジじゃなくても、曲が格好よく変わるっていう事を体感してもらいたかった。

ギター

  • ・歌のキーがやや低いので、声がちゃんと抜ける様にEQのMidやLowを抑えて調整し、尚且つ、歪ませすぎずしっかりdistortionをかけてあげた。

ベース

  • ・アレンジ前はギターとベースがずっと鳴ってる印象だったので、Aメロで一旦抜きたくて、4小節中、2小節休んで2小節グリスで音を伸ばし、また2小節休んで2小節グリスで音を伸ばし、Bメロからしっかりとコードを追って弾くアレンジにした。

ドラム

  • ・A_メロに元々あったフレーズのハットでのアクセントポイントを増やした。
  • ・例えば、シンプルな8ビートだとしても、おいしいところで16音符のアクセントを一瞬だしてあげるだけでも、曲のウネリが生まれる。

リハ冒頭(アレンジ前)に演奏された「Boy」(1コーラス)

  • *イヤホン等をしてお聴きになることをお薦めします。
  • *あくまでも途中経過であることを念頭にご覧ください。

アレンジ後に演奏された「Boy」(1コーラス)

  • *イヤホン等をしてお聴きになることをお薦めします。
  • *あくまでも途中経過であることを念頭にご覧ください。

4回目を終えて

伸びしろだらけの彼女たち、ヴォーカル・レッスンにしてもアレンジにしても、時間が経過するたびに良くなっていきます。

でも、冒頭にも書きましたが、テクニック的なことはもちろん、マインド的なことも含めて、やらなければいけないこと、やったほうがいいことがたくさんありそうです。

今回のことが、ライブで活かされたのかどうか……次回は、1月末日と2月上旬に行なわれた彼女たちのライブ映像を観ながらの反省会を予定しています。

お楽しみに!

TRIAL SESSION By SACHIKO vol.4

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