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Top > E! & CULTURE > teena × SuG 連動企画 第2弾 ライブレポート

ライブレポート Live Report

SuG TOUR2012 「The Lollipop Kingdom Show」 2012年6月17日 中野サンプラザ

ミュージカル仕立てのロックアルバムを再現!「自分がカッコいいと思ったものしか届けない」

 最新アルバム『Lollipop Kingdom』を引っさげて5月1日のZepp Tokyoからスタートした全国ツアー〈SuG TOUR 2012 「The Lollipop Kingdom Show」〉は全国各地のZeppを廻り、韓国、香港、台湾で行われたアジアツアーを経て、6月17日の中野サンプラザでファイナルを迎えた。これまでのSuGのライヴの方程式を壊したこのツアーは初日からファンの度肝を抜くことになった。本編はすべて新作の曲で埋めつくされ、しかもアルバムの楽曲が順を追ってすべてライヴで再現されたのだ。
 好きな曲をセレクトしてダウンロードするという音楽の聴き方が主流になっている時代の中、SuGは2010年のメジャーデビュー以来、順を追って楽しむことでシングルに隠された意味がより伝わるようなコンセプト・アルバムを作り続けてきた。だからこそ、ひとつひとつのピースをバラバラにせずフルコースで味わってほしいという愛情が込められたセットリストなのだろう。

 対立するお菓子の国とおもちゃの国のお姫様と王子様が結ばれない恋に堕ちて、それがキッカケで戦争が始まる……だけど、それは実は2人をくっつけるためのドッキリだったというストーリーが下敷きになった、ミュージカル仕立てのロックアルバム。そのワクワクするマジカルな世界観がこの日のために制作された映像や、ダンサーたちが華やかに踊る演出でみごとに表現されたのが、ホールという特性を活かしたファイナルの中野サンプラザ公演だった。

 閉ざされていた秘密の扉が開かれるようなアルバムのSE的ポジションのオープニングナンバー、「Lollipop Kingdom」がスペシャル映像とともに流れ、メンバーが登場し、大歓声に迎えられてショーの始まり。カラフルなコーンの光が点滅するセットの中、ダンサーとボーカルの武瑠が絡んで踊る「Pastel Horror Yum Yum Show」が物語の中に客席をいざなう。ゴシックとヒップホップとクラシカルな音楽の要素が絶妙のバランスで混ざり合うドラマティックで難易度が高い楽曲は、SuG流ロックミュージカルに欠かせなかったナンバーだ。そして、シーンが切りかわるようにキャッチーなヒット曲「☆Gimmie×Gimme☆」が演奏され、みんな笑顔でジャンプし、大切なものを見失わないためにも“君だけは君見捨てないで”とメッセージする「Toy Soldier」で会場のテンションをさらに上げ、ファンクチューン「No! More! War!」では武瑠がダンサーたちと踊り、やけになってお酒を次々に飲みほすジェスチャーで歌詞とリンクしたパフォーマンスを披露。

「ただいま! 東京! 待っててくれてありがとう」

ツアーの思い出にも軽く触れたあとはスイートで儚いラブソングゾーン。yujiとmasatoのギターのカッティングの絡みが心地いいミドルバラード「crispy.」から武瑠がギターをかき鳴らしながら歌うパンクかつロマンティックな「Howling Magic」への流れも見せ場のひとつだ。場面がスリリングに移り変わる曲の間奏で曲にダイナミズムを与えるベースのChiyuと武瑠が絡み、大歓声。

「全曲、愛おしすぎてめっちゃ楽しい!」

 この後はファイナルのみのスペシャルコーナー。ドラムのshinpeiとyujiのセッションをはさみ、中盤のヘヴィチューン3連発へと。ストーリーの中では戦争ゾーンに当たるのだが、前知識がなくても十分、楽しめるライヴなので、観客もヘドバンしたり、叫んだり、日頃のたまった感情を思いきり、発散している。その直後に演奏された痛く切ないバラード「きたないことば」には大地を燃やし尽くす争いを思わせる映像が流れ、繰り返される愚かな歴史に言いようのない苛立ちをぶつけるような武瑠のシャウトが会場を突き刺した。
「楽しんでるか? 全曲、愛おしすぎて、めっちゃ楽しいです。ありがとう」とお客さんやメンバーをいじったあとは「不完全Beautyfool Days」から始まる後半戦へと。

 スタンダードなロックンロールにSuG流の味付けを加えたユーモラスな「DOKI DOKI TV CREW」は、いわば、ストーリーの種明かし的な曲。ハート型の紙吹雪が舞った「Fancy Cake Yum Yum Show」はドキドキワクワクさせられたショーのエンディングを意味するミュージカル仕立てのムーディなナンバーで、本編ラストはアルバムのアンコール的な意味あいの曲であり、不完全な人間と不完全な世界に愛を込め、SuGからみんなへのメッセージで終わる「ときどきすてきなこのせかい」で締められた。
 アンコールはまるで2部構成のライヴのように趣向を変えたはじけた楽しさ! 初期の代表曲「Vi-Vi-Vi」や最近の彼らのライヴに欠かせないハード&アグレッシブな「mad$hip」、「Block Party MonstAr」と盛り上がるナンバーを連発。

 挑戦とも言えるこのツアーをやり切った安堵感もあったのか、武瑠はアルバム制作中に大切なスタッフとの別れを経験したことを話して涙ぐみ、「こんなふうに泣くのはださいかもしれないけど、受け止めて本気で心から感動して、作品を届けられるアーティストになりたいから。カッコいいものしか届けたくない」と信頼するファンの前で感情をさらけ出した。ダブルアンコールの前にはスクリーンを通して9月19日にニューシングル「sweeToxic」が発売されること、10月から全国ツアーがスタートすることも発表され、最後の最後に演奏されたのはみんながタオルを振って大合唱。いつものように最高の景色が広がる「39GalaxyZ」だった。

歌詞から引用させてもらうと、

なんて“愛に満ちたYum Yum Show”。

いつの日か再演が見てみたい。

Report:Hiroko Yamamoto

アンコールの5人のMC

shinpei
「ホントにありがとう。ツアーいっぱい廻ってきた中で、過去最多の曲をプレゼントしたいなと思って。個人的なことなんですけど、今日、家族が見に来ていて、うちの母親、誕生日なんですよ。せーので“おめでとうコール”してください」

yuji
「うちのオヤジも6月12日が誕生日なのでおめでとう。いい感じで終われそうなので、僕は言うことないです。マジ、ありがとう!」

masato
「うちのお母さんは誕生日、来年なので(笑)。
今回のツアーは東京が初日で、行く土地、土地でどんどんノリが掴めていって、アジアツアーも経験して、今、ここに辿り着けました」

Chiyu
「今回はみんなとの距離を感じることが多くて、自分たちの力不足もあるのかなと思ってたけど、ここで取り戻せたと思ってます!」

武瑠
「ホントにみんなとぶつかりあえて楽しいです。目をそらしているといいことも悪いことも感じられなくなるから、出会いも別れも喜んで悲しんで、これからも感動を伝えていきたい」

<セットリスト>

(1)Lollipop Kingdom
(2)Pastel Horror Yum Yum Show
(3)☆Gimme×Gimme☆
(4)Toy Soldier
(5)No! More! War!
―MC―
(6)crispy.
(7)Howling Magic
―shinpei&yujiセッション―
(8)sleazy ARMY blood
(9)yellow strider
(10)SWEET COUNT DOWN
(11)きたないことば
―MC―
(12)不完全Beautyfool Days
(13)DOKI DOKI TV CREW
(14)Fancy Cake Yum Yum Show
(15)ときどきすてきなこのせかい

EN(1)Vi-Vi-Vi
EN(2)CALL NUMBER
―MC(物販紹介)―
EN(3)mad$hip
EN(4)Block Party MonstAr
EN(5)俺式Continue
EN(6)heavy+electro+dance+punk
―MC―
EN(7)dot.0

WEN(1)LOVE SCREAM PARTY
WEN(2)小悪魔Sparkling
WEN(3)39GalaxyZ

今後の予定

2012.9.19
SINGLE「sweeToxic」Release

<SuGツアー2012秋・冬>
10月10日(水)
  札幌KRAPS HALL
10月12日(金)
  仙台darwin
10月14日(日)
  松山サロンキティ
10月16日(火)
  広島ナミキジャンクション
10月18日(木)
  金沢AZ
10月19日(金)
  新潟Live Hall GOLDEN PIGS(RED STAGE)
10月29日(月)
  Zepp Tokyo
11月5日(月)
  Zepp Fukuoka
11月7日(水)
  Zepp Nagoya
11月8日(木)
  Zepp Namba(OSAKA)

* 8月11日(土)全国一斉発売
詳細はこちら

New Release

3rdアルバム
『Lollipop Kingdom』

3939BOX
PCCA-03587(税込¥5,800円)

Limited Edition
PCCA-03588(税込¥4,200)

Standard Edition
PCCA-03589(税込¥3,000)

(1)Lollipop Kingdom
(2)Pastel Horror Yum Yum Show
(3)☆Gimme×Gimme☆
(4)Toy Soldier
(5)NO! More! War!
(6)crispy.
(7)Howling Magic
(8)sleazy ARMY blood
(9)yellow strider
(10)SWEET COUNT DOWN-Album Ver.-
(11)きたないことば
(12)不完全Beautyfool Days
(13)DOKI DOKI TV CREW
(14)Fancy Cake Yum Yum Show
(15)ときどきすてきなこのせかい
※(15)のみStandard Editionに収録

Profile

武瑠(Vo)、masato(G)、yuji(G)、Chiyu(B)、shinpei(Ds)。ヘヴィポジティブロックをコンセプトに2006年に結成。バンド名は黒人のスラング“thug”(周りの意見を気にせず、自分たちの思うままに進む人たち、悪友という意味がある)をアレンジして付けられた。2010年1月にシングル「gr8 story」でメジャーデビュー。
翌年リリースした4枚目のシングル「Crazy Bunny Coaster」がオリコンウィークリーチャートの3位を記録し、2011年11月にはNHKホールでのワンマンライブを成功させる。2012年4月25日に3rdアルバム『Lollipop Kingdom』を発売。5月1日からZeppツアーを開始。

Official Site

武瑠プロデュース
『million $ orchestra(ミリオンダラーオーケストラ)』

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