E! & CULTURE

Top > E! & CULTURE > コドモドラゴン:ハヤト × ペンタゴン:千吊 × ギガマウス:式 スペシャル・インタビュー

コドモドラゴン:ハヤト × ペンタゴン:千吊 × ギガマウス:式 スペシャル・インタビュー

これって、超貴重&レア!
今、V系で最も注目度の高い3バンド、コドモドラゴン、ペンタゴン、ギガマウスのフロントマン3人の合同インタビューをお届けします。
ハヤト、千吊、式……それぞれの熱い想いがたっぷり詰め込まれたインタビュー、要必読です!

●本日は対バン形式のイベントだったわけですが、自分たちのことを知らない人たちが多いアウェイ感もある中で、単独ライブとの違いというか、対バンならではの気をつけていることってあるんですか?

式(Shiki):僕らは基本、対バンのイベントに出ることが多くて、その中で明確にしているのは、ギガ・パーティ・ロックというテーマでやっているので、なるべく知らない人をおいていかないということですね。そのことを意識してというか、常に気にしています。“あそこがわかってないな”とか、“あの人初めてだろうな”とか、その中で臨機応変に構成を変えて……曲と曲の間に一旦説明をはさんでみたりとか、そういった僕の対応にメンバーがついてこれるようには気をつけてるんですけど。今日もたぶん学生さんはヴィジュアル系のライブには慣れていないと思ったので、その誘導の仕方、手拍子とか、けっこうやったけど、なんだろう……ちょっと特殊なのかな、ヴィジュアル系が。ライブで何かを一緒にやったから楽しかったっていう風に僕は思わせたくて、ライブに参加してなんぼ、じゃないけど、ただ音楽を聴くだけなら音源でいいと思うし、一緒にあの時、声を出したり手拍子したりして楽しかったっていう記憶みたいなのを植えつけたくて。そういうことを意識しながら、なるべく一緒にやってみてっていうのをすごい押してます、バンドとして。

どうやったら将来、自分が誇れるものになれるか、ちょこっと先の自分を想像して、今大事なのはなんだ、みたいなことを考えてみたらいいんじゃないかな。(ギガマウス/式)

いいか悪いかよりも、やれると思ったことは全部やって、ダメだったらやめて、それの繰り返しで、死ぬ時にやりたいことは全部やったなと思えればいいかな。(ペンタゴン/千吊)

千吊(Chizuru):僕たちペンタゴンも対バン・イベントがすごい多いんですけど、最初の頃は嫌われたくない意識がすごい強くて、それが最近になって邪魔をしてるというか、八方美人じゃないですけど、嫌われることを恐れ過ぎると人の心には踏み込めないんだっていうのを最近すごく考えるようになって。100か0、これを言い出したら極論なんですけど、でも、あんまり印象に残らなかった、あんまり覚えてなかった、と思われるぐらいやったら、好かれるか嫌われるしかない。それが尖ってるって言われるかもしれないですけど、でも今はそれだけお客さんに向けて自分の嫌な部分じゃないですけど、それが正義じゃない部分だったとしても出すことを意識してて、よく先輩方からも、僕はどういう人間だっていうのを伝えるのが役目だよっていうのを教わってきたので、そういう部分も意識することができるようになったというか、お客さんの顔色ばっかり見てやるんじゃなくて、自分たちがどういう人間でどうしたいからっていうのを伝えられるように意識してやるようにしてます。

ハヤト(Hayato):俺は単純に楽しければいいかなと思っていて。ワンマン・ライブ、ワンマン・ツアーが多いんですけど、つい最近、何本かイベント・ツアーに出させてもらって。最初は戸惑いがあったんですよ、全員がうちのお客さんじゃないということにギャップを感じたんですけど、(イベント・ツアーの)1本目はお客さんを意識しすぎて欲しいものが見当たらない気がしちゃって。2本目以降は、単純に肩の力を抜いて楽しめればいいかと思ってやりました。……基本、イベント・ライブもワンマン・ライブも、どちらもライブだと思ってるんで、特に……。昔だったら、戦い方だったりとか、お客さんを取るとか盗られるとか意識したと思うんですけど、別にそれはバンドマンの事情であって、お客さんには関係ないなと思って。楽しければいいかっていう感覚でまずは自分達が楽しんで、それを思いっきり伝えて巻き込んでいくっていう単純な事を意識してます。

やりたいことなんでもできると思うから、自分に自信を持って、いろんなことに挑戦してみたらどうかな。やりたいようにやって、どうせなら結果出せば。(コドモドラゴン/ハヤト)

●ヴィジュアル系の方々は、事務所とかレコード会社とかの垣根を超えて交流とか盛んだったりするんですか? あるいは、パート別の集まりだったりとか?

:どうだろう、ボーカリストは一番人見知りが多い気がしますね。ボーカルって友達がいないよね、みたいな人多いよね(笑)。

全員:ああ。

千吊:でも最近、友達が増え始めまして(笑)。

:一緒にツアー回ったりとかするとね。その中で、一緒にごはん食べに行こうよって言ってきたりする人もいるし。ご飯食べに行こうは、たいがい8割は嘘なんで(笑)、なかなか実現しないんですけど、でもコドモドラゴンのチャムさんとはご飯食べに行きました。

ハヤト:ウチらはもう顔見知りで

:もう長いもんね、個人的にも。

ハヤト:そう。

千吊:ここ(ギガマウスと)も長いし。ご一緒させていただいた時に話もさせていただいて。もう僕は完璧、話しかけられ待ちの人間で。いつでも話しかけてきて欲しいんですけど、自分からは一切いかない。

:なんか個々のバンドの人たちは賑やかなんですけど、ウチのバンドもうるさいわりに人見知りなんで、やっとじゃない?

千吊:そうですね。何回か回を重ねてって感じですよね。

:バンドマン、意外と人見知りなんです。

●3人とも最初からボーカルなんですか? それとも、最初は楽器やっててボーカルって流れですか?

ハヤト:僕はピアノやってベースやってギターやって、で、たまたまボーカルやってるだけです。

●ボーカリストになりたかったわけじゃないと?

ハヤト:そうですね。歌、大嫌いなので(笑)。今でこそちょっといいなと思いますけど。別に歌じゃなくても音楽できれば。強いていえば、楽器やりてぇーなって感じです(笑)。

:それを言ったら、僕も音楽がしたくてボーカルを選んだわけじゃないので、単純に何かを発信する人になりたくて、たまたまその近くにあった手段がボーカル、バンドだったんです。楽器やるくらいなら歌を歌いたいっていう、単純に。そういう理由で始めたんで。楽器もバンドをやるようになって触れるようになりましたけど、そもそも全然ないですね、楽器やりたいっていうのは?

千吊:単純に学生の頃に目立ちたくて、ちょうどその頃に学園祭とかでバンドっていうのが流行ってて、目立ちたいっていうのと、でも楽器ができないやったこともない、じゃあ何ができるやろうって、もうボーカルしかなくて。なんかラッキーというか、幼い頃からピアノをちょっと習ってたんで、音の感覚はわかってたほうだと思ってたんでボーカルになったっていう感じですね。

●みなさん、最初からヴィジュアル系を目指してたんですか? それとも、たまたまカッコいい面子が集まっちゃったからヴィジュアル系になっちゃったとか、音楽的にこっちのほうが好きだからみたいなのとかあるんですか?

:僕はまったくヴィジュアル系を聴いてなくて、この世界に飛び込んだというか。ただ派手な格好をしてステージに立って何かやりたいなと思ってて、偶然、本屋さんでヴィジュアル系の雑誌を読んで、こんな文化があるんだって。ヴィジュアル系のライブを一回も観に行ったこともないのに、ヴィジュアル系のバンド組んでライブハウスに出るっていうスタートを切ったので、憧れっていうのはあんまりなくて。

ハヤト:僕はただ自由だなと思っただけで、他のジャンルは音楽で括られてるのに対して、ヴィジュアル系っていうのは音楽のカテゴリとして不思議だなと思って。ロックでもないしハードコアでもないし、見た目も別に化粧したくなくなったらしなくてもいいと思ってるので、一番自由だなと思って。それだけですね。

千吊:バンドを始めたのをきっかけに、高校を結局やめてしまったんですけど、今となってはそう思えないですけど、辞めてしまった時は、変な話、一番売れる可能性があるジャンルだと思って踏み込んだっていうのはあります。ロック・バンドって数えきれないほど全国にいてっていうイメージがすごい強くて、周りにヴィジュアル系が好きな人も多かったんですけど、人口的に少ないのかなと思ってて。でも、いざ始めてみた時に、音楽だけじゃなくて見た目であったり、やっぱり化粧することであったりっていう部分の表現の仕方がすごい他のジャンルよりも多い気がして、やるにつれて難しいと思うことは増えてきましたね。

●影響を受けたアーティスト、バンドは?

ハヤト:ヴィジュアル系だとDir en grey ですね。ただ、入口がそうだっただけで、僕は誰かを真似るっていうことをしないし、他と違う人になりたいなと思うだけで……。Dir en grey みたいなバンドに憧れるっていうと語弊があるんですけど、誰々に憧れるっていうのは抽象的な憧れでしかないですね。

:僕は完全に椎名林檎ですね。俺の中では、あの人はヴィジュアル系だと思っているので。ソロ・アーティストでありながら、完全に音楽とヴィジュアルがリンクしてると思うし、最初から。今もその辺りの世界観に関して手を抜いていると思えない。常に彼女を意識してますね。バンドとか、本当なんでもよくて、カッコ良ければなんでも聴くんですけど、椎名林檎だけは特別な存在です。

千吊:バンドという概念から外れるんですけど、もともと音楽自体だとコブクロがすごい好きで。あの人たち、今もなんというですかね、憧れというかコブクロが好きでやってる中で、あの人たちの歌唱力というよりは歌心っていうところにすごい惹かれてて。歌がうまい人は探せばいくらでもいてると思うんですけど、歌にのせて声で歌詞で言葉で表現できるっていうのが、なんかすごい引き込まれるんです。小学校の頃からずっと好きで、そういうのもあって、今でも歌がうまいヘタよりは、歌心を意識しますね。

●いつ頃からプロを意識し始めましたか? ターニングポイントというか、これで飯を食っていこうとか思ったのはいつですか?

ハヤト:僕は、ベースに触れた14歳の時に、音楽で飯を食っていこうって思いましたね。けど、今は逆に音楽で飯を食おうというよりは、たまにこれでお給料もらって生活してんだなって思う感じ。これで今の人生、進んでるんだなっていう感覚ですかね。お金に変えようと思ったら、例えばこの曲で“おっしゃー、ミリオン狙おう”とか、そういうことを思っていかないといけないと思うんです。でも、そういう風には思わないんで。この曲は売れるだろうと思った曲が何枚売れたかってだけで、別に100万枚売れる曲を作っていくってことを思ってるわけではないんで、どんどんプロ意識っていうか、考え方が変わっていきましたね、音楽に対して。

:俺はまったくないですね。今も実感もなければ、もともとバンドを始めてから今までに、音楽で生活していくとか生活してるんだという気持ちがあんまりなくて。もっとお金が大量に入ってきて、こんだけ売れたんだと思ったら変わるのかもしれないですけど。今年の春から、いろいろな人に支えられながらも根幹の部分や自分たちでできる部分は4人で進めているので、仕事の量も単純に増えたし、自分たちでやってる実感がやっとでてきた感じで、本当に右も左もわからないままやって、ちょっと物販とCDが売れてお金が入ってみたいな生活しかしてなかったんで、ここからやっと音楽をして報酬を得てるんだっていう気持ちになれたらいいな、と。今は全然(音楽で飯)食ってやろうって気持ちはありますけど、実感としてはあんまりないですね。

千吊:僕は高校生で音楽、バンドをやりたいと思った時に、本当に若さゆえのというか衝動的に学校を辞めるところからがスタートなんでかわからないですけど、でもそれは今ももちろん後悔してませんし、辞めた時点で僕の人生が動いたというポイントだと思うんで、そこから音楽(で生活していく)という意識はあったつもりではいたんですけど……。ペンタゴンは今年1月に組んだんですけど、事務所に入ったこともない何も知らない人間がそこに入って、イチから教えてもらって、流れの中で自分たちが思い描いていた理想じゃないですけど、夢っていうのはもっとふんわりしたものであって、もっと輝いてる気がしましたけど、最初は……。でも、時間の経過とともに1本1本のライブに対する意識もそうですし、バンドっていうものがそもそもどういうものなのか、なんで自分が歌を歌っているのかっていうのも全部、やっぱりバンドってお客さんがいてお金の流れがあった上で成り立っているものなので、そういう意味でお金のことは意識しないようにしようと思うようにしてますけど、でもそれがありきのものだと思うんで、求められている以上のものを出してこそプロになるもんだと思いながらやってます。

●バンドを続けていく上で気をつけていることや、心がけていること、解散だとか人の入れ替えが激しいバンドもある中で、続けていく秘訣みたいなのはあったりするんですか?

ハヤト:自信があることは大前提だと思います。今でこそ大きな活動をさせていただいてますけど、事務所に入るまでワンマンも数えるほどしかやったことはなかったですし、けど自信があるから続けてきて、今こうやって出会いがあってワンマン・ツアーとか回らせていただけるようになったんですけど、その自信とメンバー間でいったら本当に仲がいいっていうのは財産だなと思っていて。もちろん喧嘩もすごいするんですよ、ウチって。でも喧嘩も妥協しないです。だから、自分の気持ちに嘘をつかないこと、あとはみんな表現者なんで、楽器持ってる人たちもそういったところで譲り合いとはまた違う嘘をつきあうような関係にはならないように、いつでも思ったこと言いあえて、お互いにこいつがこう言ってるならそうなのかなとか思える人間になって、なんかメンバーが全員そうなれた気がしてるんです。だから11月で5周年を迎えるんですけど、ここまで続いてきたのかなと思ってます。

:まあ、そうなんじゃないかなと思います。僕らまだ2周年迎えたばっかりで、さっきも言ったんですけど、自主になったのも半年前で、自主になってからやっぱりメンバーと話をすることが増えて、事務所に行って大人にワンクッションっていうのがなくなったんで、全部4人で決めたことを責任を持って4人でやることになったわけで、メンバーを裏切らないというか、こいつらこういうこういう風にやってくれるはずだって、頼まれたことに対しては必ずそれ以上の事をやって返すっていう、まずはメンバー同士の信頼ありきかなっていう感じですね。ここから5年とか10年とかやれたらいいねっていう風には言ってます。

●ペンタゴンはまだ結成から1年経ってないですから……。

千吊:そうですね。今、話を聴いて勉強というか、やっぱりよくそういう話を聞くんで、できるだけメンバーでも話をしているんですよ。5人が集まったのは、お互いがお互いに魅力を感じたりだとか、そいつに何かを感じるものがあるからやろうって。そういう意味では、そいつのいいところ、悪いところももちろんそうですけど、結局続けていくにあたって嫌な部分であったり友達にしてもそうですけど、嫌な部分とか人の鼻につくところってすごい明確に出てくると思うんで、そこばかりを意識するんじゃなくて、そいつのいいところを見れるように意識していこうっていうのは話しますね。

●バンドの中で役割分担っていうのは明確にあったりするんですか?

ハヤト:ウチは特殊なんですよね。みんな思ってることはいっぱいあると思うんですけど、リーダーはドラムなんですけれど、なんかバンド自体の舵を取るのは僕がやってる気もするし。でも結局は、舵を取ってる人がいて、それに付いてくる人までいて役割分担だと思ってるんで、誰がどうっていうよりは、バランスの問題かな。たまたま誰か動けるやつがいただけで、でもバンドが動くには結局全員がやらないとダメ。だから、5年までくるとありますけど、お前やっとけよ、みたいなのがありますけど、なんで俺ばっかりやねんってなるんですけど、今だに(笑)。でも、バンドが動いているのは事実なんで、もちろん大人のサポートありで特に5年目となった今は、変に意識はしないですね。こんなもんかなーウチは、っていう感じで。

:ウチはさっきも言った通り4人だけでやっているんで、得意分野を活かしつつ役割分担をして、ベースがリーダーなんですけど、年もわりとみんな近いんで、ベースが指揮をとって、これやろってメンバーに分担してやって、その責任を全うするっていう感じですかね。まあ音楽的なこと、バンドの大きな流れとしてはみんなでやりますけど、そういう役割分担のバランスは今のところうまくいってるかなって感じです。

●webサイトも自分たちでやってる感じですか?

:一応作ってくれる人はいるんですけど、こっちからこうやってくださいって。……グッズのデザインとかお客さんに向けて出すものをやったり、で、内側の仕事、流通やったりとか、そういうのは分担して。だから、けっこう仕事みたいなことに時間を割かれることがけっこう増えましたね。楽しみながらやってはいますけど。

千吊:話を聞いてて思ったんですけど、すごい子どもなんですよね、メンバーが。年齢的に若いっていうのもあるんですけど、それ以上に中身の年齢が低くて、俺ばかりやんけ、が飛び交うというか、俺ばっかりがしんどいやんけ、っていうのが続くとあるんで、その度にこの役割はこの人がやってって分担してあげないと、その人がしんどい、もういややってなるバンドやと思うんで、そういう意味ではみんなが嫌な思いをしないように本当に小学生じゃないですけど、なんかそこの部分から話し合って、仲悪くなりたくないし、みんな音楽楽しくやってんねんから、これから何年も一緒におるんやろうし、仲良くやっていくのはやっぱり大事やろうし、その方がやりやすいからみんなで協力していこうっていうところからですね。

:いつの間にかまとめ役になって(笑)。

千吊:基本的にそうですね。

●活動し始めた時は、一緒にワーってやってたけど……。

千吊:ワーってやってたんですけど、今は怒るのも自分になりましたし、怒られるのも自分になりました。

●いつの間にか、そうなってしまったと(笑)。

千吊:そうそう。お前がしっかりやれやって言われるポジションになったんで、ちょっと意識してやるようにしてます。

●他のバンドと差別化を図る上での自分たちらしさみたいな部分はどこだと思いますか? また、せっかくの機会なんで、自分の所属するバンド以外のふたつのバンドを自分から見てどういう風に思うかっていうのを聞きたいんですけど。

ハヤト:えー、難しいですね。いや、自分たちは本当にライブ・バンドだと思ってて。ライブの本数、ワンマン・ツアーの本数もそうだし、ライブの時間も2時間くらいあって、その本数と時間から考えると、本当に他のバンドよりもライブ・バンドなのは当然だと思ってて。お客さんの熱量も、他のバンドと比べてみても桁違いと思える誇らしいです。そこですかね。バンドだけでもダメだし、お客さん込みで考えたら、たぶんそうそう敵はいないなと思ってるんですけど、自分的には。本当、それが漠然と楽しいし、お互いが打って響く関係っていうか、やるだけじゃなくて、観に来るだけじゃなくて、お互いにキャッチボールをしつつ、お互いが1時間半とか2時間とか、対バンだったり今日みたいなイベントでもそれを続けていって、それはたぶんキツいですけど。あと、ライブでの体力の消耗も、他のバンドを見てても、ここまでえぐいバンドはいないなと自分では思います。

●ペンタゴン、ギガマウス、それぞれについてはどうですか?

ハヤト:ワンマン・ツアーが多い分、自分たちの価値観でここ数年ライブをしてきたんですけど、やっぱりボーカルを中心に各バンドの色がすごい出てて、世代に見合った、カラーに見合ったライブっていうのがやっぱり存在していて、それはそれですごいいいじゃないですか、自分にないものだし。……結局は同じなんですよね。活動内容も規模も関係なしに、ライブをやっててお客さんが目の前にいるっていうのはみんな同じ環境で、その中で楽曲が違ったり、人が違ったり、ちょっとずつ環境が違うだけで、観てて本当に漠然とペンタゴンはこれがいい、ギガマウスはこれがいいじゃなくて、音楽っていいなって、2バンド観てて……2階からちょっと観させていただいたんですけど、いいなと思いましたね。

●式さんはいかがですか?

:明確にウチは違うよって言ってるのは、ロック・バンド寄りというか、今日はセットリストの関係上、曲によってはあるんですけど、ほとんどライブで同期っていうことをやってなくて。4人の身体と声と持ってる楽器で曲、ライブを全部やるというのをポリシーにしてます。とりあえず、すべて生。その分、粗も目立つしドラムのリズムもヨレるしっていうのはあるんですけど、ライブの流れとして熱量を伝えるのにあたって、機械に縛られてないので、行きたいとこで行けるし、突っ込みたいところで突っ込めるしっていう、音楽的な話になってしまうんですけど、そういうところに今は重きを置いていて。ライブを常に意識してるというか、ライブとCDの何が違うんだというところに。そういう俺たちのバンド・サウンドはこういうものだっていうのにすごい楽しさを感じてて、そこの熱量というか、そこにかける情熱というのは他に負ける気は全然なくて。メンバーもしっかり俺の歌に合わせてコーラスしてくれるし、そこもしっかり役割分担をしてて。ここをひとりでもサボったら、お客さん掛け声出せないから、ここみんな全力で叫べよとか、そういうところの責任感がすごい強くて。そこはギガマウスが意識して取り組んでいるところで、それがどこまでお客さんに響いているかわからないですけど、関係者の人には“同期ないんですよね”って言うと、“ロックだね”って言われて、“ロックバンドです、僕らは”みたいな(笑)。そういうところから地道に伝えていけたらいいなと思ってます。……各バンドの印象は……本当、僕らは対バンが多いので、俺は好きなバンドと嫌いなバンドが明確に別れてるんですけど、この2バンドは、キャラクターが薄い人がひとりもいなくて、ギガマウスもそうだと思ってるんですけど、全員わかるんですよ、ちゃんと。こいつはこういうヤツで、あいつはこういうヤツでみたいな、それがわかるのはいいことだと思うんです。ヴィジュアル系バンドでもなんのバンドでも、それが4人バンドだろうと5人バンドだろうと。だから、ペンタゴンはいいメンバー集めたなと思うし。コドモ(ドラゴン)もどんどんキャラが濃くなってきてて、昔よりさらにそこはすごいなと思って。ウチは個々の色はよくあるって言われるんですけれど、(2バンドを見てると)なんかまだ行けるなって、刺激をもらいますね。どちらも人間力が高いバンドだなと思います。

●千吊さんはいかがですか?

千吊:今の若い子たちは大人しい子が多いって言われますけど、バンドとしては強引に若さを売りにしてる部分がありますね。それはステージの上でもそうですし……。ウチのバンドは、自分が表現したいものがあるのなら、それが変な話、ライブハウスさんに怒られることであったり、お客さんから見て引かれるようなことであっても、今やからやれるやろうじゃないですけど、今できんやったら年重ねたらもっとできんようになるぞっていうのを自分たちで言い合ってて。結局、怒られることであったり、嫌われるマイナスな部分を意識して自分を殻に閉じ込めるぐらいやったら、メンバーとしてもそいつが嫌われようが怒られようが一緒に嫌われたるし怒られたるしっていうのはすごいあるんで。なので、それが自由というのかどうかはわからないですけど、表現の仕方として多少強引だったとしても、自分がそれがいいと思って、ひとりのメンバーがやったことであるならば、それはメンバー5人含めていいと思えることだし、そういう部分で変に小さくなるというかあまり周りを気にし過ぎても、自分たちの良さというか、らしさは出せないと思ってるんで。そういう部分ではメチャクチャにやるじゃないですけど、ライブ中に何か考えてやるぐらいやったら、湧き上がってくるものを出す方がいいというか、ライブが生ものやっていうのはそういうとこやないんかなということをすごい思って。そこはウチのバンドの個性であったりとか、見せ方もそうなんですけどっていう部分ですごいウリにしてるところであって。ウチはギガマウスさんやコドモドラゴンさんと比べて、やっぱり音楽的な部分では足りてないなって、自分たちでもすごく感じる部分が多くて。ただ、音楽技量であったりとか歌唱力とかっていうのがそうだったとしても、表現力でいったら、そんなの関係ないやろっていう部分は押しにしてるところではあります。あらためて今日もライブ観させてもらったんですけど、僕、音楽的な知識とか今だにすごいなくて、本当に音楽のことに関してはメンバーにすごいサポートしてもらってやってるんで、ライブを観させてもらっても、誰がうまいとかそういう感覚ではあまり観れなくて。たぶんお客さんと近い感覚でしか観てないと思うんですけど、なんかそういう部分で自分のパートであるボーカルっていうところにすごい集中して観ることがやっぱり多いんですけど、なんか、さっきも言いましたけど、嫌われたくないけど表現したいっていう部分だったりとかと、お客さんを巻き込むっていう部分での表現の仕方って、本当にさまざまなんだなって、あらためて思うことが多くて。本当に言いたいことをストレートに言うだけだったら、それがマイナスに取られることがあるかもしれないですけど、その表現によっては、お客さんを湧き上がらせることもできるんだなってことを、特に他のバンドさんと比べても、今まで自分が観てきたバンドさんの中でも、ギガマウスさんとコドモドラゴンさんは見せてくれるというか。すごい、バンドが楽しいイメージっていうのが、ギガマウスさんとコドモドラゴンさんは強くて、とにかく今日は勉強になったなと思います。

●バンドとしての目標だったりとか、個人としての目標とかはどうでしょうか?

ハヤト:旬な話ではあるんですけど、いつからかZepp Tokyoでワンマンをすることが夢になってて、ひょんなことで来年、年が明けて(1月9日)ようやくそこに立てるっていうのが、また夢が叶うんだと思って(注:このインタビューは2015年10月30日に行なわれたものです)……それ以上の規模のことを考えることがなくて。それこそ14歳の時とかは、GLAYみたいに20万人の前でライブしてやろうと思ってましたけど、ライブをやっていく中で、ライブハウスがすごい好きになって、考えたら、ライブハウスで一番大きいと言われてるZepp Tokyo。“あっ、ここがいい”と思って。なんか、やんちゃな匂いがすごい好きで、そこが終わったらまた絶対やりたいことが出てくると思うんですけど、とりあえずやることが1日1日あるから、長いことそんな見すぎないで、短いスパンで先はぼんやり見つつ、まずは1月9日のワンマン、また夢が叶うZepp Tokyoに焦点を合わせて一歩ずつ進んでいこうかなっていう感じですかね。その先はまた考えよう、みたいな。

:ギガマウスも、とにかくデカいところでやりたいよって感じで。今、連続ワンマン企画「ギガ連」っていうのをやっていて、人数を先に発表して、ソールド・アウトしたら次発表して、どんどん人を増やしていってっていう。150から始めて、次500、500終わったら次1,000やってとか計画してるんで。2,000やって5,000やって10,000やってって、とりあえず転がしていけばでっかくなっていくでしょうという感じの意識でやってるんで、別に何人何万人が、地球上の人が“ギガマウスって言ったらあれね”っていう風になればいいんじゃないのっていう風にやってるんで、目標とか全然なくて。なくてっていうのも変ですけど、ここですっていうのがなくて。個人的にも、“ギガマウスの式です”っていうのが通用するようになりたいなと。それで生きていけるようになりたいですね、何か他に求められるわけではなく。“どこの何々さんね”って、それだけで通用する人間になりたいと思ってます。

千吊:先ほど言いましたけど、ペンタゴンはすごい子どもなんで、実際、次のアルバムであったり曲を作ったりするであっても、前もって準備しているわけですけど、直前になって、やっぱりこれは嫌だってなることがすごい多くて。今の気分じゃないって言い出すヤツも出てくるんで。次はコレっていうのが、目の前にあるものならいいんですけど、じゃあ2年後に日本武道館みたいなのは想像できなくて、それが2年じゃ遅いわってなるヤツもおれば、日本武道館興味ないわってヤツも出てくるんで。そういう部分で、ひとつ一つ目の前のものを全員でこれやでって、簡単で明白なものを目標にして、全員がここ見なあかんねんでっていうのを言った上で、その掛け声ありきで見れる、逆にそれがないと見れないバンドだと思うんで。それぞれやりたいこともさまざまですし、自分たちがやりたいこと……ウチのバンド、ちょっと変わってるのが、全員、音楽の好きなジャンル、系統がバラバラなんで、そういう意味でもやりたいこと、立ちたい場所というのはバラバラで、11月22日に赤坂ブリッツでワンマンさせていただくんですけど(注:このインタビューは2015年10月30日に行なわれたものです)、本当に以前からここに向けて自分たちはまた新たに一歩踏み出すねんでっていうのをすごい簡単に提示してというか、じゃあ、みんなここを見ようというか。今、目前に控えてるんですけど、それから先のことは来年、まあワンマン・ツアーとかは形として発表させてもらっているんですけど、自分たちの頭にはまだそこはないんで、赤坂ブリッツっていうのが目標であり、夢に向かっての一歩だと思ってるんで、そういう部分では、ここに立ちたいっていうのは、あんまりメンバーからも聞いたことことないですし、自分もあんまり思ったことないんで。まあ、一歩一歩進んでいって、大きいところに辿り着けばいいかなとしか思ってないです。……僕の目標というか、すごい意識してるのは、ステージに立つのが前もって予定されていて、歌わないといけないからそこで歌うっていうのじゃなくて、好きだからやるっていうのが大前提だと思ってるんで、なんか好きじゃなくなったら続ける気もないですし、好きなのが大前提でしかやれないし、やらないですね。なので、ただただ自分の歌に自信を持って、さらに自分のやる音楽を好きになっていけるようなバンドになると信じてるんで、今は本当に前を見てって感じですね。

●teenaのユーザーに向けてのアドバイスを。

ハヤト:やりたいようにやったらいいと思います。駄目なら捨てればいいし、あきらめられないならあきらめなければいいし。どう歩んでも自分の人生なんで、やりたいようにやって、どうせなら結果出せば。俺らもそうありたいし。世間が思っているほど、今の世の中つまらなくないよ。不景気でもなんでもないと思うし、やりたいことなんでもできると思うし、十分。だから自分に自信を持って、いろんなことに挑戦してみたらどうかなと思います。

:10代の頃に持ってるものとか、自分はこういう人間だろうっていうアイデンティティみたいなものは、将来振り返ってみたら、そんなに重要ではないというか、凝り固まる必要はないというか。今持ってる財産……友達、家族とかは、今だったらその期待に応えなくていいというか、例え失っても、全然取り戻せるようなものしか持ってなかったと思うんですよ、自分が若かった頃って。でも、そういうもののためにあれはやめようとか、一応進学しとこうとか、あったし。そういう周りの声とか、自分は才能がないだろうとか、これ試してみたけどダメだったからやめようとか、逆に今、これは得意だから絶対なろうと思っても絶対挫折することが出てくるだろうし。だから、自分を取り囲んでるものはそんなに大事なものではないし、逆に自分はそんなに小さくないって思ってもらいたいな。絶対に他の人にはなれないし、生きていて、あんな風になりたいと思っても絶対なれないし。自分がもともと持っているものの中でしかやっぱり広げたりできないと思うから、自分が大きく育つ方法、どうやったら将来、自分が誇れるものになれるかみたいなことを、ちょこっと先の自分を想像して、今大事なのはなんだ、みたいなことを考えてみたらいいんじゃないかなと思う。俺もそうしてきたら、もっとできたなって、今さら思うので。だからそうですね、小さくまとまらないことが大事かなと。

千吊:自分の存在を認めてくれる人であったり、自分のことを支えてくれる人は、今でも自分たちの周りにすごい多いんで、もちろん感謝ありきの話なんですけど、極論、生まれた時も死ぬ時もひとりなわけで、死ぬ間際に自分の人生を思い返して、あんなことやったなっていうのを持っておきたいというか。僕らの親の世代もやっぱり安定っていうのを重視するので、バンドとかやらせないと思うんですよ。僕もすごい反対されて、もともと大阪なんですけど、東京出るのも反対されて、家出したりっていう時期もあったんですけど、なんかそれがいいことか悪いことかわからないんですけど、踏み込んでいい年(齢)だと思うんですね。あかんことやったら怒られたらいいし、そこで学べればいいし、自分が考えられる範囲なんてたかが知れてるって今も思ってるんですけど……なので、いいか悪いかよりも、やれると思ったことは全部やって、ダメだったらやめて、それの繰り返しで、死ぬ時にやりたいことは全部やったなと思えれば自分はいいかなと思ってます。

SEARCH